相続による自動車の名義変更

相続による名義変更とは、故人の所有していた自動車を相続人が引き継ぎ、所有者（名義）を変更する手続きのことです。遺産相続人が複数いる場合や手続きが複雑な場合もありますが、当サービスでは専門家が適切に対応いたします。

申請人である相続人が、相続する自動車の価格が100万円以下であることを確認できる査定書又は査定価格が確認できる資料の写し等を添付した場合に限り使用可能になる、【遺産分割協議成立申立書】という書類があります。

こちらを利用することで、100万円以下の自動車であれば、相続人全員の署名・捺印が不要なため、相続人単独で名義変更が可能となります。しかし、個人的には、【遺産分割協議成立申立書】を利用しての名義変更はあまりオススメしておりません。

注意点　その１

自動車は、そもそも相続財産の対象になりますので、相続税の対象になります。亡くなった方の相続財産を把握されていない状態で、自動車を先に相続・名義変更される方もいらっしゃいますが、その前に、相続財産の把握からおこなった方が良いと思います。

亡くなった方が相続税の対象になるのであれば、自動車も相続税の申告等が必要になりますし、最悪、亡くなった方に多額の借金等があった場合、単純相続したとみなされ、借金も相続してしまいますので、まずは相続財産を把握されてから、名義変更等をおこなうべきと思います。

注意点　その２

【遺産分割協議成立申立書】で名義変更を進めると、前述の通り、相続人全員の署名・捺印が不要なため、相続人単独で名義変更が可能となります。しかし、【遺産分割協議成立申立書】で名義変更した場合、他の相続人が同意したのか、曖昧のまま名義変更をしたことに繋がります。多少面倒でも、遺産分割協議書等に記載し、相続人全員の署名・捺印の上、相続人合意の上で自動車を相続された方が、トラブルの回避につながると思われます。

注意点　その３

よくあるご相談ですが、「自動車税の支払いが来る前に売却したい」や「車検が切れる前に売却したい」との理由から、自動車の名義変更を急がれるケースがあります。この様な場合であっても、上記で記載した通り、相続財産の把握や相続人全員の同意は確認した上での売却をオススメします。

また、売却の場合には、売却代金の明細や査定書等は大事に保管をしておきましょう。